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Consideration of an office worker living in Tokyo

書芸 9月のSOGEN教室から

ちょっと更新サボっていましたが、9月のSOGEN教室の様子を。
 
今月の先生は版画家の中田有華先生。
 
今回は書芸と版画とがどんな感じで融合するのかと楽しみでした。
使うのは厚手の和紙にマットメディウム
メディウムって何?、ですよね。あくまで説明用イメージですが、木工用ボンドがイメージしやすいかも。そのメディウムを水で薄めて用いるドローイングです。この画材はアクリル絵の具でよく用いられるものです。
 
最初、版画と聞いた時には版木と彫刻刀を思い描いていたのですが、さすがに2時間の教室でそれはないだろうなと思いつつ、意外な展開に。
 
手順ですが
①まず、メディウムで和紙の上にドローイング。重要なのはメディウム部分を和紙の裏表に数回塗り重ねてできるだけカピカピに乾燥させること。
②乾燥したメディウムのドローイングの上から筆で色を乗せていく。
というシンプルな工程です。
 
ところがメディウムの薄め方や、塗り重ね方そして乾燥させてからの色の入れ方を変えるだけで、ものすごく表現の幅が広がります。
 
シルクスクリーンの手法を絵画ちっくに取り入れるとこんな感じかな〜と思いつつ実践してみると面白いのなんの。シルクスクリーンはシルクの版板に絵の具を入れてしごく版画だ。木の板ではなくシルク=絹が版板になるわけです。メディウム部分を強くすると白く抜けるし、薄めに仕上げると半透明な色の重層する部分ができて、エッジがぼやけた感じを出すことができます。
 
教室のメンバーは書芸で普段、墨を用いたアート作品を制作するので、どちらかというと輪郭を曖昧にした重ね塗りの方が多かった感じ。
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私のようにメディウムそのものに色を入れて重ね、白地部分には生の色を入れるパターンもありです。