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Consideration of an office worker living in Tokyo

ポンペイ展 | 六本木ヒルズで古代ローマの印象が変わった

アート
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聞くのと観るのでは大違いだ。この展覧会は古代ローマの都市、ポンペイ遺跡から発掘された壁画が中心だ。しかも一般家庭の住宅の壁画なのだ。はい、たしかにツッコミたくなるのはわかります。当時のローマはアウグストゥスの時代。いわゆる帝政ローマの始まりのころ、領土的にはマックスだ。あとはお決まりのお家騒動で衰弱していく。その辺は帝政ローマ中期を描いた映画「グラデュエーター」を観た人はイメージしやすい。つまり奴隷使い放題の時代ということだ。そういう時代の都市生活者となれば、一般家庭とはならないだろう。という意見がでるのももっともだ。たしかにそのとおりだが、ここでは都市生活者の中では一般だよね、というくくりでいきます。

それにしても家庭の壁にある壁画の保存状態としては極めて良い、というよりマジで奇跡の保存状態だ。それには訳がある。まず火山の噴火による火砕流で一気に土の下に埋まったのが大きい。瞬間保存だ。そして火砕流の成分が調湿剤、乾燥剤の役割をした。そのおかげで2000年後の今、我々が六本木でそのナポリの郊外都市の一家庭の壁画を鑑賞しているわけだ。

絵の題材は、解説によればギリシャ神話がメインだ。その頃はいかにギリシャについての教養があるのかが市民のステイタスだったからだという。次に驚くのはその構図。2000年前から遠近法があったんだー、すげー。ローマはこの時代から都市インフラを築いたのだから、ヨーロッパがアジアを蔑視するのも仕方ないかなー、悔しいけど。
また、窓の技術が無かったので中庭式住居にし、出来た外側の壁面に窓外の風景を描いていたという。

ちなみに、その頃の日本は弥生時代で竪穴式住居。 竪穴を掘って斜めに円形屋根を掛けた「壁」がない家です。そこから庶民の家が「建築史的に」追い付くのに1000年かかるけど、そこからが新興勢力の日本が徐々に世界史に出始めます。

とまあ、一気に2000年を頭の中でワープできる貴重な時間でした。来週まで続いているようなので、六本木でどうしよっかなーと思っているかたには、おすすめです。