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Consideration of an office worker living in Tokyo

文具|万年筆 PILOTフォルカンにハマった

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上からフォルカン、ヘリテイジ、ラミー、エナジェル

 

久しぶりに万年筆を購入した。元々の愛用はPILOTのヘリテイジなのだけれど、どうしようもなく新たな書き味のものが欲しくなってしまった。えっ、PILOTとか言わないでほしい。日本一の筆記具メーカーです。
そりゃ、ウォーターマンモンブランなどの高級品もあるかと思うが、普段からガシガシ使う「それなり」のボーダーラインは、人によりけりだけど1〜3万円がレンジのように思う。中でも1万円前後が最も使いやすい。もっとも自分のヘビーローテはもう少し廉価なドイツのLAMYのサファリ・スケルトン(ペン先M)が多い。
 

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ヘリテイジとフォルカン
 
そんななかでどうして新しい万年筆を探すことになったのかというと、理由がある。一昨年まで海外赴任で仕事のために苦手な英語のやり取りが多かったのだが、帰国後そのまま忘れてしまうのがもったいなくて、この一年そのまま勉強は続けていた。もっとも現地でも、元々話せていたわけではないのでたどたどしい中学英語となるわけだが、大活躍したのが筆談なのだ。
 
建築系のエンジニアとしての仕事なので会話のネタとしてデザインや図面があるので進めやすかったのだが、最もよく使ったツールがホワイトボードだった。とにかく書きながら話すやりとりが効果的だったのだ。もちろん英語なので書かないといけない。そこで勉強の中心が単語がまず書けること、となる。なので必死で書く訓練をおこなった。しかし、そのおかげで、簡単なメールのやりとりが、たどたどしいながらもできるようになったのだ。自分でもビックリである。単語が並べられるようになると、やっと文法の大事さがひしひしと分かってくる。後悔先に立たずだ。ちゃんと勉強しておけばよかった〜。不惑を過ぎたオヤジが四苦八苦している。
 
、、と、話を帰国後に戻すと、その延長線上で、英語を忘れないようにTOEICなどを念頭にやり直すことになる。しばらくすると、個人的には書きながらぶつぶつスピーキングするのが一番性にあうことに気付いた。
 
これでよーやく本題に入るんだけど、書く勉強法の肝は量なので、速く書く為には筆記体を鍛える必要がある。普段はブロック体だが、スピードアップのためにブロック体と筆記体のミックスみたいな殴り描きで必死に書いても、読めないし伝わらない。観念して筆記体を始める、となる。そして文具好きはそれを理由に新たな文具を探し始めることになる。
はじめはゲルインキの水性ボールペンでスタートした。散々、いろんなメーカーを試した結果、現在使っているボールペンは、PentelのENARGEL0.5だ。これが一番走る。そこで、おや?と思う人はそこそこの通ですね。そう、なぜ三菱のジェットストリームじゃないの?だ。これはもう好みかな〜。紙質によっても走りが違うし、筆記法も人それぞれだ。私の場合は、若干寝かせながら、インクフローで紙の上に乗せるイメージが好みなので、フローが多いゲルインキにまず絞られる。筆記体の筆法がもともと羽根ペンだから。昔なら直液式のVコーン(PILOT)がぴったりかもしれない。しかし、ペン先を寝かせると少し引っかかりが気になったりする。そこで気持ちフロー抑え気味でペン先が伸びているエナジェルに落ち着いた。でも紙の上にふわふわとVコーンでスケッチする楽しさは、エナジェルでは無理だ。なので、どのような状況で使うものなのか、が重要なのだ。
 

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LAMYとENARGEL
 
しかし、だんだん欲が出てきて、ちょっとカリグラフィーをかじってみようかな〜となったのだ。RAMYは固めのペン先だが、ヘリテイジは若干柔らかめ。なのでヘリテイジで筆記してみようかと思ったら、しっくりこない。そして、さらに柔らかいものをと探して見つけたのがこのフォルカンだった。
伊東屋(今回は渋谷店)で試してびっくり。ひえー、なかなかここまで柔らかいものはない。ちなみに本来のカリグラフィーは平筆を用いて筆の角度を固定しながら書く、これって梵字の平筆書きのテクに似ている。
 

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梵字用の平筆。書き方がカリグラフィーと近い。
 
カリグラフィーと括ってはみるものの、筆法ということになると東洋書道から西洋書道まで幅が広いので、いわゆる東洋書道をとっかかりに広げるイメージで今後紹介していきたいと思う。
 
今回はペン書きからの紹介となった。いろいろと勝手な御託を並べてしまったが、今のところは、ゲルインキボールペンやLAMYでがしがし書きつつ、時々フォルカンの万年筆なのに筆っぽい書き味を試している今日この頃です。
 
 
 

 

 スタンダードな書き味。気持ち柔らかめが好みです。ペン先の種類が豊富ですので、PILOTのサイトで確認するといいと思います。http://www.pilot.co.jp/promotion/library/001/pentopList.html

フォルカン。ここまで柔らかい書き味は珍しい。 このタイプのシルバーを使っています。

パイロット 万年筆 カスタム742 FKK2000RBFA 黒

パイロット 万年筆 カスタム742 FKK2000RBFA 黒

 

 

 

 こちらはペン先EFの細字です。このタイプの中字Mを使っています。

LAMY ラミー 万年筆 ペン先EF(極細字) サファリ スケルトン L12-EF 両用式 コンバーター別売 正規輸入品